デンマークの食や文化を伝えるパン・スイ ーツのお店

ヴェルベコメ

創の実 吉祥寺

KICHIJOJI

OWNER

加地 泰子

KAJI YASUKO

パンやスイーツといった食を通して、
デンマークという国を感じてもらえる空間です。

フランスやイタリアといった国々とはひと味違う、温かみのある雰囲気を持つ北欧の国々。家具や雑貨などが、女性を中心に人気を集めています。そんな北欧の国の一つがデンマーク。『ヴェルベコメ』ではそんなデンマークのパンやスイーツ、そして雑貨などを販売しています。
決して派手ではないけれど素朴で滋味深いその味は、一度食べたらハマってしまったという人も少なくありません。王室が長い歴史を持っていたり人々が真面目で勤勉だったりと、日本とも似た雰囲気を持つデンマーク。
そんな「遠くて近い国」を、食の面から楽しんでみませんか?

PICK UP

優しい甘さがコーヒーと好相性のドリームケーキ

「ドリームケーキ」はデンマークの伝統的なお菓子。スポンジケーキの上に、ココナッツとブラウンシュガーをキャラメリゼして乗せた素朴なお菓子で、デンマークでは家庭でもよく作られています。
スポンジケーキといっても日本のようにフワフワした食感ではなく、かなりドッシリした印象。そして本場のものはかなり甘いのですが、私のお店では甘さを控えめにしています。デンマークの人はコーヒーをよく飲むのですが、まさにピッタリのスイーツです。

OWNER INTERVIEW

加地 泰子

YASUKO KAJI

私がデンマークで感じた心地よさを、
この場所で多くの人に感じて欲しくて

デンマークの伝統的な美味を、日本に伝えたい

 冬が長いことから、自宅で過ごす快適な時間を大切にするようになった北欧の人たち。そうした生活から生まれた家具や雑貨は、世界的に知られています。彼らは、自宅で過ごす時間と同様に、家庭での食事も大切にしているのですが、新鮮な野菜が採れないこともあり、知名度はインテリアほど高くはありません。けれどもその素朴な味わいはきっと多くの人に口に合うと、私は思っています。

 デンマーク料理の定番といえば「スモーブロー」。薄く切ったライ麦パンに、パンが見えなくなるほどサーモンやローストビーフといった具を乗せていただきます。『ヴェルベコメ』ではランチセットでこの「スモーブロー」を提供すると同時に、ライ麦パンの販売も行っています。この他にも伝統的なお菓子である「ドリームケーキ」や、「クリスプブレッド」と呼ばれるクラッカーのようなパンも販売しています。

 店頭にデンマークの国旗をたくさん貼っているので、デンマークの方や、デンマークへの留学経験がある方が自然と集まってくださり、デンマーク好きとしてはとても嬉しい日々が続いています。また先日はランチのお客様から「ライ麦パンはパサパサした印象だったけれど、こんなに美味しかったのね」という声をいただき、とても感激しました。

 お食事を出しているので衛生面の徹底はもちろん、安心安全に注意して店舗運営を行っています。
お客様には心地よい時間を過ごしていただきたいと思っています。デンマークの人たちもそうした心地よさを常に大切にしているので、食を通してデンマークのそんな部分も伝えていきたいです。

「やりたいことは、今やろう」と、店舗運営に挑戦

 そもそも私がこのお店を出すきっかけとなったのは、私自身がデンマークという国に「ハマった」から。私が通っていた中学・高校・大学部では体育の時間にはデンマーク体操をしていました。そしてデンマークから来日した体操チームの発表を見た感動から、短大を卒業後にデンマークへ留学、デンマークの牧歌的な風景やゆったりとした時間の流れ方、出会ったデンマークの人々の人柄など、さまざまな面に魅了されました。帰国後は母校に就職。現地で身に付けた料理は友人に振る舞う程度で、カフェを開くといったことは当初は「定年後の夢」程度に考えていました。
けれどもある時から「人生は一度きりなんだから、やりたいことをやろう」と思うようになり、まずはケーキをネット販売することからスタートしました。それが軌道に乗り、次の一歩を踏み出そうと考えた時に出会ったのが、「創の実」の募集広告。立地も吉祥寺という人気エリアですし、木目を基調とした店内は私がイメージする店舗にもピッタリ。こんな場所でお店を開くことができたらいいなと思い、応募しました。

 現在もパンなどは「創の実」とは別の場所で作っているため、店舗と製作の時間配分やどの商品をどれ位作ればいいのかが目下の悩み。また、そもそも教育関連の仕事をしていたこともあり、ビジネスに関しては完全な素人。そんな私でもこのチャレンジショップであれば、予算の立て方といった基本から、手取り足取り教えていただけます。先日はビジュアルマーチャンダイジングの先生から「商品を展示する際の効果的な配置の仕方」を教わり、自分が今まで何気なくお店で手に取っていた商品も、実は緻密な戦略のもとで置かれていたのだと愕然としました(笑)。初めての店舗運営ですが日々ワクワクしている自分がいて、自然とエネルギーが湧いてくることに、自分自身が一番驚いています。

デンマークらしい、心地よい時間を召し上がれ

 『ヴェルベコメ』という店名は、デンマーク語で「召し上がれ」や「よいお食事を」といった意味の言葉です。この店を通じて、デンマークに興味を持ってもらいたいですね。そのきっかけが私の焼いたケーキだったら嬉しいですし、デンマークは多くの方に好きになっていただける自信があります!

 今後はもっと商品数を増やし、皆さんによりデンマークの良さを伝えていきたいと思っています。将来的には厨房設備の整った場所で本格的な料理も供したい。酪農王国であるデンマークには、まだまだ知られていない美味しい料理がたくさんあります。何よりデンマークには日本の皇室と同様に、世界最古の王室があったり、人々が誠実で勤勉だったりと、日本との親和性がとても高いと感じています。だからこの心地よい空間も、多くの方に受け入れてもらえるのではないか。いつかは木々の緑が見えてテラス席もあるような場所でカフェを開いて…、夢はどんどん広がりますね。

 店舗での販売やイートイン以外に、さまざまな場所でのマルシェにも積極的に参加しています。また、最近はお店でワークショップを行うようにもなりました。最初に行ったのは「デンマークのおはなし会」、ストーリーテラーが語るアンデルセンのお話を楽しんでいただきながら、パンやケーキを召し上がっていただきました。他にもデンマークで学び、日本で活動をしている方による織物や編み物、手芸などのワークショップも実施しています。  「デンマーク」をキーワードにしたカフェスタイルのお店は、以前からやりたいと思っていました。ただ、その実現については自分自身でも懐疑的だったのですが、「創の実」を知ったことで夢を叶えることが出来ました。

PROFILE

中学・高校時代にデンマークから来日した体操チームの発表を見て、デンマークに関心を持つように。短大卒業後にデンマークに留学。現地の人の温かさや美しい風景、何よりそのライフスタイルに魅了される。
帰国後は母校の中学・高校に就職。デンマーク人の教員との交流が続く中、カフェを開きたいと考えるように。当初は日本語教師をしつつ、アパートの一室を厨房にしてケーキを作りネットで販売していたが、コロナの状況も収まってきたことからカフェを作ることを決意。
そんな折、Instagramで「創の実」の募集広告に目が留まり、応募することに。デンマークのパンとスイーツを中心とした『ヴェルベコメ』をオープンさせる。